データベース演習 (6)

教材を引き継いだ響教授は自分の教材作成に取り掛かった。データは自分で用意して欲しいと伝えたあったので、再構成を余儀なくされていた。私の教材ではスポーツの大会結果やゲームのデータなどを使用していた。学外からのアクセスは出来なくしていたが、響教授がどんな使い方をするかは分からない。トラブルを未然に防ぐための要請だった。響教授はいつも忙しいと言っていたが、実際には暇だったようだ。教育用PCルームで教材作成の日々が続いた。HTMLが分からないので、仲の良い准教授に教わっていた。恐らくエディタの使い方も分からなかっただろう。ある時、響教授が自慢げに語った。ブラウザに作成機能が備わっているのを見つけたのだ。当時は Netscape を利用していた。コンテンツ作成機能は乏しく、吐き出すソースも表示も汚過ぎて誰も利用しなかった。他の教員が見つけられないものを自分は見つけることができたと自慢げである。学生は汚い表示の教材を見せられて不満だったようだ。

居室に突然電話がかかってきた。PostgreSQLが動かなくなったから見てくれというのだ。どうしたらそんなことが起こるのか。バージョンアップで不具合が生じる可能性はあるが、ダウンロードする能力すらないであろう。
 「何をしたのですか」
 「分からん。突然動かなくなった。」
 (素人かよ)
とりあえずコンパイルから始めてみる。コンパイルは問題なく通った。PostgreSQLを起動すると動かない。何が問題なのか。portがどうこう言っているようだ。設定を見た。ポート番号が99999となっている。
 「ポート番号が範囲を超えています」
 「99999なら誰も使っていないと思った」
TCPのポート番号が大きすぎたのだ。全く恥じる様子がないから、TCPのポート番号ではなく、ソフトウェアの仕様と思っていたのかもしれない。問題なのは、響教授がネットワークの専門家ということだ。ネットワークの講義を担当し、研究室のテーマの1つにもなっている。